税を考える週間

11月11日から17日までは国税庁の「税を考える週間」だ。今年のテーマは「IT化・国際化と税」ということで女優でピアニストの松下奈緒さんをイメージキャラクターとして起用している。
松下奈緒さんといえば、ドラマの「監査法人」で颯爽とした公認会計士を演じていたのが印象に残っており私もファンの一人である。
いわゆる「厳格監査」と「ぬるま湯監査」のはざまで繰り広げられる人間ドラマだ。ここ数年会計が注目をあびており、会計はビジネスでの共通語となり会計に関する本が書店で山積みされるようになった。

さて、税を一言で表現すると、私たちが健康で豊かに生活するための会費ということができるのであろう。
ただ、それは納得して納められるものでなければならない。
税理士会においては、社会貢献の一環として租税教育に力を入れて、税について考える機会を持ってもらうようにしている。

最近の経済・社会情勢は少子・高齢社会の進展や、経済取引のIT化国際化の進展により大きく変動している。
少子・高齢化や出生率の低下により、労働力人口は減少している中で、経済取引のグローバル化や雇用形態の多様化、年金課税の見直し等により税務申告者の数は増加していくものと予想される。

 最近の税法はこれが日本語かと思えるほど難解である。
 本来であれば、義務教育を終えた中学卒業程度のものが理解できることを前提に作成すべきであるが、どうも無理なようである。
 特に法人税法は連結納税が導入されてからやたらとカッコ書きが増えて、読みずらいことこの上ない。
法律に漏れだとか抜け道がないようにとのことで、どうしても難解になってしまうのであろうが、もう少し一般人のことを考慮してもらいたい気がする。
 我々プロであっても、税法は読みずらいので解説に頼ってしまう傾向があるので、簡素化するよう提言する必要があると思う。
 また、税の使い道についても監視できるような仕組みを作っていく必要もある。
 時あたかも、2兆円の定額給付金が議論されているが、本当に効果があるのか疑問でもある。
これだけ財政事情が厳しい中で、給付金よりも定額減税を利用したほうがいいのではないかとも思う。
 とにかく納得して支払うことができる制度にしなければならない。