WEB業界のビジネスモデル

先日、S社の社長から、WEB業界のビジネスモデルについての研修を受けた。
ヤフーやグーグルがインターネット検索エンジンの世界で急成長を遂げているはなぜか。
我々は無料で検索機能を使っているが、グーグルやヤフーは、どうやって儲けているのか。
そのからくりについて若干の説明を受けた。
彼らの売上げのほとんどは、検索エンジンの画面にでてくるリスティング広告であるということだ。
例えば、あることを検索する場合、検索リストが表示されるが、検索者が検索リストの一番上をクリックする比率はなんと70%にも達するという報告がある。従って広告主はなるべく上のリストに表示されるように競い合い、従って、当然広告代金も高値傾向になりグーグルやヤフーが潤うという構図のようだ。
また、広告主からみれば、検索者はそもそも興味があるから検索をしているわけで、広告効果に即効性があり、なおかつ低予算で広告を打つことができるメリットがあるということだ。
我々も、調べ物をするときや、気になること、困ったこと、気になる店があると、「ちょっとググってみる」といいながらネットで検索するのが普通になった。
今や検索エンジンが生活のインフラの一部になってきて、手放せなくなってしまった。利用者からみれば、しかもこれらの検索が無料でできるというのがこのビジネスモデルのすごいところだ。
一定の検索システムサーバーというインフラを整備して、ブランド力を上げれば、無限に増える情報と相まって検索する人も増え、検索する人が増えれば広告主も増えて、そこから膨大な収益を獲得することができるのである。
やはり、儲かる仕組み作りをするのが会社経営で一番重要だなと考えさせられた。
また、ただ儲けるだけではなく、会社も、お客様も、そして仕入先、社会も喜ぶ、近江商人のいう「三方よし経営」や、Winwinの関係を築くのも商売を長続きさせる条件でもあるのだな〜と実感した。
また、ネット社会になれば地方という距離的ハンディキャップも関係ないし、逆に地方の方が土地も安いし、環境もいいしというプラス面もあるので、地方にとってはチャンスも広がるのではないかなあ〜とも思った。
そして、グーグルの職場環境は遊び心でいっぱいのようで、ラウンジには、ビリヤード台が置かれ、飲み物や食事代はただ。技術者がソフト開発に専念できるように配慮されている。また、仕事の2割は自由に時間を使ってかまわないとのことで、世界中から優秀な技術者が殺到しているとのことである。しかも採用まで6ヶ月をかけているという。
我々の仕事も、インターネットが普及してからは、税務署に行かなくても必要書類がネットでとれるし、わからないことがあればネットで検索することが普通になったり、申告も電子でできるようになりわざわざ税務署まで足を運ばなくても良くなり、大変便利なった。

検索エンジンの中でも、グーグルは世界シェア61%に達し、後続のヤフーを引き離しつつあるようだ。
さらに、検索市場を足がかりに、グーグルアース、携帯事業や広告代理店機能も強化して、独り勝ちの様相を呈していて、独禁法の標的になるリスクも叫ばれている。
ちなみに、ヤフーの時価総額は2兆6千億円で、売上げは約2千億円、営業利益は約1千億円、営業利益率が50%という化け物みたいな会社である。
イオンの営業利益率は3.9%、松下電器は5%、トヨタでさえ9.3%であるから、WEB業界のビジネスモデルには度肝を抜かれる思いである。ちなみに我が社のそれは8.7%であった。