経営と実行

先日ある銀行の支店長のお話を聞いた。
最近の融資に対する考え方は、担保主義から決算書主義へ移行している。
従って、決算書に対する信憑性の確認が非常に大切になってきているが、TKCの会員先生が作る決算書は信憑性が高いので非常に助かっているとのお褒めのお言葉をいただいた。うれしい反面、しっかりしなければTKCのブランドを汚すことになるなーと身が引き締まる思いをした。
テーマは「経営と実行」ということであったが、結論からいうと「行動が変われば考えが変わる」ということだ。
我々は、どちらかというと「考え方が変われば行動が変わる」と思いがちであるが、云うはやすく行うは難しで、なかなかうまくいかないことのほうが多い。
それではということで、発想を逆転させて「行動を変えれば考え方が変わる」ということである。
私も、これは実感していて、朝早く起きるという行動をとれば、本当に考え方もかわるなーと実感しているところである。
もっといえば、行動は習慣を変え、習慣は人格を変え、人格は運命を変えるともいわれる。
従って、まず行動することが非常に重要だということである。

ただ、行動するためには目標を設定しなければならない。
アメリカのイエール大学の調査によると、卒業生に目標を持っているかどうか聞いたところ、ハッキリとした目標を持った人は3%、大まかな予測をした人が11%、目標を全く持っていない人が86%という結果がでたそうである。
卒業生の20年後を追跡調査したところ、ハッキリ目標を持った人3%の保有資産高は他の人より多いという結果がでたということである。資産が多ければ成功したかというとそうでもないが、一つの指標にはなる。
また、目標を持っている人は実に3%しかいないということが驚きであり、その目標を紙に書いたり、壁に貼ったりしていつも目にするようにしておけば、目標達成率は実に30倍になるということである。
この方法は、高校受験だとか、税理士試験等で私も実験済みで本当にそうだなと思う。
会社の経営においても同じで、経営計画をたて、紙に書いている会社はおしなべて業績がいい。

私は、ワタミグループの渡邉社長が好きで、よく彼の本を読むが、いつも彼の本を読むことによって勇気づけられている。
彼の本の中で印象に残っている一説があるので紹介する。

「人は何のために生まれてきたのだろう。
人はお金や地位や名誉を得るために生まれてきたのではなく、人としてもって生まれた美しい資質、優しさとか、思いやりの心とか誠実さとか、謙虚さとか、そんなものを高めるために生まれてきたのではないか。
いつの日か、そう確信するに至りました。」
全く私も同感です。
人それぞれに、もって生まれた使命があって、それを果たすために一人一人が自ら輝いた人生を歩むことによって、地球が光り輝くのだなとの思いに至りました。
目標に向かって輝いた人生を歩んでいきたい。