チョコレート

疲れたときにふと口にしたくなるのが甘いお菓子。特にチョコレートは糖分が多く、栄養補給には効果的だ。
チョコレートといっても最近は機能性を高めたものや昔ながらの定番商品、それに季節限定の商品なども登場し我々の選択肢の幅が広がってきている。全日本菓子協会によると、チョコレートの国内生産額は平成18年で3,051億円と前年比2%増加し、菓子市場で一番の成長株ということだ。
リラックス効果や生活習慣病の予防につながるとされる抗酸化作用といった機能性を訴求するチョコが牽引役のようである。
グリコが「ストレス社会で闘うあなたに」というキャッチコピーで売り出したものに「メンタルバランスチョコレートGABA」がある。精神のリラックス効果があるとされるアミノ酸の一種GABAが280ミリグラム/100グラム含まれている。年間20億円売り上げればヒット商品とされるチョコ市場で平成17年の発売以来毎年40億円を売り上げる好調ぶりだ。チョコは主に女性が買うが、GABAは購入者の6割が男性というのも興味深い。職場で食べるケースが多く、特にビジネス街で売れているらしい。オフィスに置いても違和感のないペットボトルのお茶のような存在を目指し、パッケージにアルミニウム缶を採用したことも男性客の取り込みに奏功したといえるだろう。6月にはGABA濃度を2倍に高めたタイプを追加した。
次にカカオ豆のポリフェノールに着目したのが明治製菓の「チョコレート効果」「99%」「86%」「72%」とカカオ含有率の異なる三種類をそろえる。「99%」はチョコ量の99%がカカオで砂糖を使っていない。抗酸化作用があるとされるポリフェノールの量は「明治ミルクチョコレート」の約4倍に達するとのことである。「苦すぎてたべられない」との反応がある一方で「カカオ本来の風味を楽しめていい」とリピーターになる人もいる。三種ともパッケージが縦型で、横型が多いチョコレート売り場でひときわ目を引く。陳列棚の上段に並び、手に取りやすいという、冗談ではない思わぬ効果があったということだ。
定番商品の代表格ロッテの「ガーナ」はなめらかな舌触りが特徴だ。ロッテ独自の「マイクログラインド製法」でカカオ豆を平均6マイクロメートルにすりつぶす。人間の舌で感じられるのはせいぜい30マイクロメートルまでなので、ガーナはざらざらした感じが全然ない。カカオ豆はガーナ産の最高級品を使用し、原料へのこだわりを強調している。
明治製菓の「明治ミルクチョコレート」は平成18年度売り上げが前年比1%伸びるなど今も成長が続いている。牛乳を搾ってから短時間で粉にし、牛乳本来の風味を保っていると、昔から食べ続けているファンが多く、顧客層は50から60歳代が多いらしい。
北海道では石屋製菓はこけてしまったが、ロイズの生チョコレートも売り上げを伸ばしているようだし、青山さんはほおずきチョコレートを開発し発売したということで、チョコ市場から当分目が離せない状況である。恥ずかしながら、私のデスクの引き出しにはいつもチョコを忍ばせていて、ちょっと疲れたなと思うと口にすることしばしばである。
今年の夏は暑いので、いろいろ試して夏バテを乗り切りたいところだ。
ただし、カロリーが高いので食べすぎには注意したい。