ウイルス排除は換気が決め手

新型コロナウイルスは鼻やのどの粘膜に付着して増殖します。増殖したウイルスは粘膜上の粘液に大量に含まれ、せきやくしゃみが出ると、飛沫となって口や鼻から吐き出されます。また、息をしたり声を出したりしている時にも飛沫が散らばります。この飛沫を他の人が吸い込むことにより飛沫感染が発生します。

 

吐き出された飛沫の大半は半径2メートル以内の距離を飛散し、重みで床や地面に落ちてしまいます。従って、距離を保っていれば飛沫を浴びることはないようです。

また、比較的小さな飛沫は空気中を漂ううちに水分が蒸発してさらに小さくなり、マイクロ飛沫となって一定時間空気中を漂い続けます。その間ウイルスは死滅せず比較的遠く離れた人に到達して感染させます。これをエアロゾル感染と呼んでいるそうです。

 

戸外で吐き出されたマイクロ飛沫は、大気で薄められるので、エアロゾル感染のリスクはほとんどないようですが、室内のマイクロ飛沫は、一定時間空気中を漂い続けるので、同じ空間にいる人への感染のリスクは飛躍的に高まるようです。

このマイクロ飛沫を排除するためには、室内の空気を入れ替えることが大変有効ですので、感染対策は換気を適切に行うことが大変重要です。

飛行機は約5分ほどで機内の空気が入れ替わるといわれていますが、これからは室内の空気が5分程度で入れ替わるような仕組みを、一般の建物でも取り入れていかなければならないと思います。特に人が集まる飲食店、ホテル及び公共施設等については早急に国を挙げて対策をして欲しいと思います。

今後は、「5分間で店内の空気が入れ替わります」というのが集客のポイントにもなってくるかもしれません。