豚汁

最近豚汁にはまっています。なぜなら、作り方が簡単で栄養たっぷりだからです。
この豚汁、簡単なようで実は奥が深いらしいのです。
多くの方がダシを入れるようですが、それが落とし穴だったなんて知っていましたか?
実は、うまみ成分が多すぎると、逆に苦みを感じるようなのです。

舌には「味覚受容体」というものがあり、甘み、苦み、酸味、塩味、うまみの5種類の味を感じていますが、うまみが多すぎると、うまみ成分の受容体がいぱいになり、苦みを感じてしまうのです。

豚汁を作る「みそ」にはうまみ成分のグルタミン酸がいっぱいです。それは昆布を上回ります。そして、「豚肉」にはうまみ成分のイノシン酸がいっぱいです。このグルタミン酸イノシン酸シナジー効果によりよりうまみを感じることになります。したがって、これにダシを加えるとダシの出し過ぎだったんですね。

それからもうひとつのポイントは、豚肉を沸騰する直前の95度くらいの熱湯で15秒間だけ湯通しすることです。豚肉のおいしさのヒミツは脂身の香りです。それを引き立てるために霜降りにし、アクをとり、野菜が柔らかくなってきてから入れるのがコツです。

そしてもうひとつ。野菜は湯通しして水から煮ることです。湯通しするのは、野菜のうまみを引き出すために細胞膜を傷つけることと、アク抜きをするためです。ただし、あんまり湯通ししすぎるとうまみがなくなってしまうため注意が必要です。野菜は水から煮るのがうまみを引き出すためには一番だそうです。お湯から煮る、炒めてから煮ると試したところの結果だそうです。

そして、最後にみそを入れるタイミングです。まず、野菜が少し柔らかくなってきてから、半分量のみそを加えます。そして、豚肉を入れてあげ際に再度みそを加えて味を調えます。そうすることにより、みその分量が少なくてもおいしく感じ、薄味にすることができます。

ところで、豚汁 「とん汁」か「ぶた汁」か。
NHK2000人のアンケートによると、「とん汁」は東日本に多く54% 「ぶた汁」は北海道、西日本に多く46%という結果が出たそうです。

帯広は豚丼発祥の地、豚汁とセットにして売るというアイデアもいいのではないでしょうか?