イヌの嗅覚を新型コロナウイルス感染症の検査に利用する試みが行われています。イヌの嗅覚はご案内の通り大変優れているため、麻薬探知犬、爆発物探知犬等として活用されていますが、最近ではがん探知犬も訓練が行われていると聞きます。イヌの鼻には人間の60倍にあたる3億個の嗅覚受容体があり、訓練されれば、オリンピック用プール2個分の水に溶かしたティースプーン1杯分の砂糖も嗅ぎ分けられるレベルに達するといいます。
このイヌの嗅覚を利用して、新型コロナウイルスの探知を行おうという試みも行われています。実際にサンプルを使って確認を行ったところ、新型コロナウイルスの平均検出率は94%というすばらしい結果が出たそうです。
実際、報道によれば、フィンランドのヘルシンキ空港では、実験的な試みとしてコロナ探知犬を空港に配置し、渡航者の皮膚を布でふき取り、それをイネが嗅ぎ分けて、陽性と判定された人は空港内に設置されたPCR検査窓口に行くよう指示されるそうです。
PCR検査や抗体検査も少しずつ普及してきていますが、どうしても時間と費用がかかりますので、迅速な対応が求められる空港等での水際対策として有効だと思います。
特に、今年は東京オリンピック・パラリンピックが控える中で、渡航者の水際対策として有効活用できればいいなと思いますが、開催されるかどうかは神のみぞ知るですね。