十勝の印象

先日日銀の方のお話を聞く機会があったのでここにご紹介します。
その方は名古屋出身で北海道は初めての勤務ということですが、まずは十勝の印象については農業王国ということを実感されたようです。
第一次産業の構成比は、全国の平均は1%程度なのだそうだが、十勝は15%と突出しているようである。

ただ、農業と建設土木が産業基盤の両輪ということで、どちらも国に依存した経済構造で甘えの構造があるとのことである。農業の補助金、建設土木に関わる公共工事、どちらも私たちの納めた貴重な税金が財源である。
十勝の経済基盤は税金で賄われていることを考えると、少しでも多く税金を払えるようにならなければならないなーと考える次第である。
ただ、本当に必要なところに使われているのか、無駄遣いはないのか監視をしっかりしていかなくてはならないが、監視する手段がなかなかないので、その辺は政治家あるいは税の専門家である我々税理士がもっと声を上げていかねばらないなーとも思う。

また、建設土木に関しては、公共工事は5年も10年も前から削減が叫ばれており、戦略を練る時間があったにもかかわらず、それを行ってこなかった企業が多いように思う。
今苦しんでいるのは何の対策も立てていなかった事のしっぺ返しなのかも知れない。
会社というのはまさに環境適用業といわれるように、環境に適応できなかったものは死滅、退場しなければならない運命にある。
ダーウインの種の起源に次のような言葉がある。
「強いものが生き残るのではなく、変化に対応できたものだけが生き残る」と。

しかし、農業分野においては、川西の長芋、中札内の枝豆等補助金に頼らない作物は好調な売上げを上げているものもある。
また、企業間の連携や新しいことへの取り組みが遅いという指摘もあった。
十勝モンロー主義の片鱗もあるのかも知れない。祭りにしても、然別コタン、氷祭り、陸別しばれフェスティバル等地域間の連携を持たせた方がよいのではという意見もあった。

時代は変わったということを認識して、特にこれからはコンプライアンスの遵守が求められる。昔は何でもなかったことが今は大きな問題になっていることを心して、経営に人生に対処していかなければならない。